RECOMMEND 書店員のおすすめ

ザ・ロード(早川書房)

コーマック・マッカーシー(著)おすすめスタッフ 16号柏店 蓮沼

空には暗雲がたれこみ、気温は下がり続け、永遠の灰が降り積もり終焉に向かう世界。終わりへ向かい続ける世界の中を父と子は、南へ向かい茫漠たる大陸を歩き続ける。

迫る暴力に対しては暴力でもってしか立ち向かえず、略奪と殺人が蔓延り、倫理も道徳も失われた世界の中で親子は互いの存在を生きるよすがとし、父は息子の為に人らしく優しく、良き人であり続けようとする。未来への希望も、倫理も道徳も失われてしまった世界でそれでも人らしく有るということがどのような価値を持つものなのかを深く考えさせられる一冊である。

終わる世界の閉塞感の中、淡々と神話のように綴られる親子の歩み、会話がどこまでも印象的であり、静かに胸を打つ。どこまでも悲壮に満ちた作品であるが、美しく、力強い物語であり、1人でも多くの人に読んでいただきたい。

最後にして最初のアイドル(早川書房)

草野原々(著)おすすめスタッフ 16号柏店 蓮沼

「バイバイ、地球。ここでアイドル活動出来て楽しかったよ。」

アイドル、それ即ちすべての生命体の意識の根源を司る存在。あなたはこの本を読むことであなたの意識の根源を理解するであろう。全ての始まりは1人のアイドルを目指す少女の存在に帰結する。多次元宇宙をステージとし、アイドル活動を行った少女の副産物である。即ち、あなたという個はアイドルより生まれいづる存在なのである。故にあなたはアイドルである。

圧倒的な妄想力により綴られる表題作。倫理観と常識を振り払い、暴走する三遍の物語はあなたの脳の理解を追い抜き、衝撃的な結末へと収束する。化学哲学への深い洞察とオカルトカルチャーへの偏愛が高次に融合した異形のキメラのようなこの作品は良い意味でも悪い意味でもあなたの読書体験に傷痕を残すこと間違いない。アイドル有り、ソシャゲ有り、声優有りの驚天動地の傑作SF短編集。是非一度お試しいただきたい。

ワンパンマン(集英社)

村田雄介(著)おすすめスタッフ 白井冨士店 目黒

ヒーローになるため3年間トレーニングした結果、強くなりすぎてどんな怪人もワンパン(一撃)で終わらせてしまうほどの力を持った主人公のサイタマ。

普段のほほんとした彼が、いざ戦闘になるとカッコよく一撃で敵をなぎ倒していく様は迫力満点で爽快!

またサイタマの他にも個性豊かなヒーローや怪人たちが次から次への登場し、ストーリーもめまぐるしく変化していく。

刺激が欲しいあなたへおすすめです!

桜井政博のゲームについて思うこと2015-2019(KADOKAWA)

桜井政博(著)おすすめスタッフ 白井冨士店 野見山

カービィやスマブラの生みの親、桜井政博さんのコラム集です。

ゲーム作りについての企画からデザイン、プログラムなどの話からクリエイター目線とプレイヤー目線の双方の視点で見た時の相違や制作の裏側なども語られており、ゲームに対する桜井さんの4年分の愛情がひしひしと伝わってきます。

クリエイターを目指す人もただのゲーム好きもどちらも満足できる1冊になってます!

大長編ドラえもん(全24巻)(小学館)

藤子・F・不二雄(著)おすすめスタッフ 白井冨士店 稲垣

本編「ドラえもん」での日常的な描写に対し、
大長編ではファンタジックな世界での大冒険が描かれます。
一冊完結なので、どの物語から読んでも楽しめます。
ページをめくる度にひみつ道具が飛び出し、夢いっぱいです。
キャラクター同士の熱い友情も必見!
子どもの頃読んだ何気ないセリフも、今は胸に突き刺さります…
大人の方にもおすすめです。

スターティング・オーヴァー(メディアワークス)

三秋縋(著)おすすめスタッフ 白井冨士店 大野

「なんて余計なことをしてくれるんだ」
自分の人生が十年間巻き戻されたことを知ったとき、僕はこう思ったんだ。

最高の恋人、最高の友人、最高の家族、全てのものが満ち足りていた人生を送っていた僕はなぜか、10歳の子供の頃に巻き戻されてしまった。
自分の人生をあまりにも気に入っていた僕は1周目と同じ再現をしようとしたんだ。
でもそんな僕を待っていたのは1周目の僕を完璧に再現している「代役」と、急速に落ちぶれていく僕自身だった・・・。